名古屋でお部屋を探していると、「プレサンス」という名前のマンションを必ずと言っていいほど目にします。分譲マンションのイメージが強いブランドですが、実は賃貸でもかなりの数が募集されています。結論から言うと、名古屋のプレサンスの賃貸は費用・立地のバランスが良く、私の経験上、条件の良い物件が多いおすすめできるタイプです。
ただし「プレサンス管理」の物件には、入居安心サービスへの加入、1年ごとの更新、退去時のクリーニング費用など、契約前に知っておきたい独自のルールがあります。この記事では、賃貸仲介の実務目線で、名古屋のプレサンスの賃貸の実態と、契約前に必ず確認したいポイントを整理します。

最終更新日:2026年06月08日
名古屋のプレサンスの賃貸は「条件の良い物件が多い」
名古屋のプレサンスの賃貸は、立地と費用のバランスが良く、私の経験上、おすすめできる物件が多いタイプです。プレサンスはもともと「購入して住むため」の分譲マンションなので、建物の外観や共用部はしっかりしており、駅近の好立地に立っているケースが目立ちます。一方で、単身向けの室内設備は一般的な賃貸とほぼ変わらず、標準的というのが正直なところです。
一方で、分譲マンションが賃貸に出ている「分譲賃貸」ならではの注意点もあります。特に「プレサンス管理」の物件かどうかで、必要な費用や契約条件が大きく変わってきます。ここを理解しておくと、見積もりを見たときに「この費用は何だろう」と戸惑わずに済みます。
- 名古屋のプレサンスは駅近・中心部の好立地が多い
- 室内設備は標準的。単身向けは一般的な賃貸とほぼ変わらない
- プレサンスの賃貸は「分譲賃貸」。貸主は個人がほとんどで、管理もバラバラ
- 「プレサンス管理」の物件には独自の費用・契約ルールがある
- 賃料・初期費用はやや安め。敷金・礼金なしの物件も多い
そもそもプレサンスとは
プレサンスは、大阪に本社を置く総合不動産デベロッパー「株式会社プレサンス」が手がけるマンションブランドです。長く「株式会社プレサンスコーポレーション」という社名でしたが、2026年4月に「株式会社プレサンス」へ商号変更されました。ブランド名は、英語の prestige(名声)とフランス語の naissance(誕生)を組み合わせた造語で、企画・開発から分譲、管理までを一貫して手がけているのが特徴です。
近畿圏や名古屋を中心に、ワンルームの単身向けからファミリータイプまで幅広く供給しており、東海圏の新築分譲マンション供給戸数で長年トップクラスの実績を持つ大手です。名古屋でも積極的に開発を続けてきたため、市内の中心部から各区の駅周辺まで、プレサンスシリーズのマンションが数多く建っています。供給数が多いということは、それだけ中古や賃貸として市場に出てくる住戸も多いということです。
名古屋のプレサンスは好立地に多い
プレサンスの物件を探していると、栄・伏見・丸の内といった中心部や、地下鉄各駅から徒歩数分という好立地に多く見つかります。これは、分譲マンションがそもそも「資産価値」と「住みやすさ」を重視して用地を選ぶためです。購入して住む・運用することを前提に開発されるため、駅からの距離や生活利便性が重視されやすく、結果として立地条件の良い物件が多くなります。
名古屋は東京・大阪に比べて家賃水準が抑えめなエリアでもあるため、「中心部の駅近・分譲グレード」という条件が、比較的現実的な家賃で見つかりやすいのも魅力です。立地を妥協したくない方にとって、プレサンスは有力な選択肢になります。
単身向けの設備は標準的。築古の1Kは間取りに注意
「分譲だから設備も豪華なはず」と期待される方もいますが、プレサンスの単身向け(ワンルーム・1K)の室内設備は、一般的な賃貸マンションとほぼ変わりません。極端に豪華な装備が付いているわけではなく、あくまで標準的というのが実際のところです。設備面で過度に期待しすぎないほうが、内見時のギャップが少なくて済みます。
むしろ注意したいのは、築年数が古い物件の間取りです。2005年頃より前に建てられた1Kでは、洗面台がキッチンの横にあったり、冷蔵庫を置くスペースがキッチン周りに用意されておらず、居室に冷蔵庫を置かなければならない間取りも少なくありません。図面だけでは分かりにくいので、内見時に「洗面台の位置」と「冷蔵庫置き場の有無」は必ず実物で確認してください。
築古の1Kは、洗面台の位置や冷蔵庫置き場が今どきの間取りと違うことがあります。「家具・家電を置いてみたら使いにくかった」とならないよう、内見で生活動線をイメージしながらチェックしましょう。
プレサンスの賃貸はすべてが「プレサンス管理」ではない
ここが最も重要なポイントです。プレサンスの賃貸は「分譲賃貸」であり、住戸ごとに貸主(部屋の所有者)が異なります。そのため、同じ建物・同じプレサンスでも、部屋ごとに管理会社や契約条件がバラバラというのが実態です。
もうひとつ押さえておきたいのが、「共用部分の管理」と「専有部分(室内)の管理」は別物だということです。エントランス・廊下・エレベーター・ゴミ置き場といった共用部分は、所有者全員で構成される管理組合(実務は委託先の管理会社)が管理します。一方、賃貸として借りる部屋の中、つまり専有部分は、その住戸の貸主または貸主が委託した賃貸管理会社が管理します。「プレサンス物件の約7割がプレサンス管理」というのは、このうち専有部分(賃貸)の管理を指していて、共用部分の管理会社とは別であることも珍しくありません。トラブル時にどちらの窓口に連絡すべきか変わってくるため、契約前に確認しておくと安心です。
プレサンス系列が管理している部屋もあれば、貸主が別の管理会社に委託している部屋、あるいは別の不動産会社が募集している部屋もあります。私の経験上、名古屋のプレサンス物件のうち、おおむね7割程度がプレサンス側の管理という感覚です。残りの3割ほどは、管理会社も契約条件も物件ごとに変わってきます。
つまり「プレサンスだから条件は全部同じ」という思い込みは禁物で、同じマンション内でも礼金・更新料・必要な費用が部屋ごとに違うことは珍しくありません。分譲賃貸そのものの仕組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。
貸主は個人の方がほとんどで、賃貸に出ている住戸の多くは投資目的で所有されています。そのため、入居している期間中に所有者(貸主)が変わることも珍しくありません。所有者が変わっても契約内容や敷金はそのまま新しい貸主へ引き継がれるのが原則なので、過度に心配する必要はありませんが、家賃の振込先や連絡先が変わる場合があるため、通知が来たら内容をきちんと確認しておきましょう。
分譲賃貸とは?メリット・デメリットと一般賃貸との違いを不動産会社が解説
同じプレサンスでも、管理会社が違えば必要な費用や契約条件も変わります。気になる物件があったら「この部屋はプレサンス管理ですか?」と確認するのが、後で見積もりに驚かないためのコツです。
プレサンス管理物件で必要になる費用
プレサンス側が管理している物件には、共通する費用・契約ルールがあります。一般的な賃貸とは項目が異なる部分があるので、まずは全体像を一覧で確認してください。金額は物件や時期によって変わるため、最新の条件は必ず見積もりで確認しましょう。
プレサポ安心24への加入は必須
プレサンス管理物件では、入居者向けの安心サービス「プレサポ安心24」への加入が原則必須です。水漏れ・鍵の紛失・ガラスやガス・電気設備のトラブルなどに、24時間365日対応してくれるサービスです。月額制で、2026年4月に値上がりし、それまでの月額990円から1,320円になりました。一般的な賃貸の「24時間サポート」と同じ性質のもので、プレサンス管理物件では基本的に外すことができません。
保証会社はプレサンスギャランティか日本セーフティー
家賃保証会社は、グループ会社の「プレサンスギャランティ」または「日本セーフティー」が利用できます。連帯保証人ではなく保証会社を利用するのが今の賃貸では一般的で、初回保証料や年間の更新(継続)保証料などがかかります。保証会社にかかる費用の仕組みは、以下の記事で詳しく整理しています。
賃貸契約に必要な家賃保証会社に関する費用|種類や相場などについての詳細説明
鍵交換費用と退去時のクリーニング費用
入居時には鍵交換費用がかかります。物件によって幅がありますが、おおむね29,700円~55,000円が目安です。防犯上、前の入居者と同じ鍵のままにはしないため、分譲賃貸でも一般賃貸でも発生することが多い費用です。
退去時には、部屋の広さに応じたルームクリーニング費用(38,500円~)が必須となります。これは契約上の特約として定められているもので、退去時に部屋をどれだけきれいに使っていても発生するのが基本です。なお、通常の生活でついた汚れや経年変化(通常損耗)の費用は本来貸主負担とするのが国の考え方ですが、ハウスクリーニング費用を借主負担とする特約は、契約で明確に定められていれば有効とされるケースが多くなっています。負担の考え方は、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」で示されています。
契約期間は1年・更新料は年11,000円
プレサンス管理物件は、契約期間が1年で、1年ごとに更新料11,000円が必要になるケースが一般的です。2年契約・2年ごと更新が多い一般賃貸と比べると更新のサイクルが短いため、長く住む予定の方は、年単位でかかる更新料も含めてトータルの住居コストを見ておくと安心です。
賃料・初期費用は相場よりやや安め
費用面でうれしいのは、プレサンス管理の物件は賃料・初期費用ともに相場より少し安めに設定される傾向があることです。これは、同じマンション内でも住戸ごとに貸主が異なるため、近い条件の部屋が同時に募集されると貸主同士で入居者の取り合い(競合)が起きやすく、賃料や礼金を下げて早く決めようとする力が働くことが一因です。もともと敷金・礼金なしで募集されている物件も多く、初期費用を抑えやすいのは、コストを重視して探している方にとって大きな魅力です。
礼金については、タイミングによって動きがあります。私の経験上、現入居者がまだ住んでいる「退去前」や、退去して間もない時期は礼金が必要になっていることが多い一方、退去後に1か月ほど空室が続くと、礼金なしに変更されたり、賃料そのものが値下げされたりすることがよくあります。急ぎでなければ、空室期間が少し経った物件を狙うと、より良い条件で契約できる可能性があります。
「気になる物件だけど礼金が高い」という場合でも、空室期間が延びると条件が緩むことがあります。同じ部屋でも募集開始直後と1か月後で条件が変わることがあるので、あきらめずに最新の条件を確認するのがおすすめです。
条件の良いプレサンス物件は人気で動きが早く、募集が出るとすぐに決まってしまう傾向があります。私の経験上も、迷っているうちに他の方で決まってしまうことは少なくありません。本命の物件が見つかったら、早めに問い合わせ・申し込みを進めることをおすすめします。
1LDK以上は賃貸に出にくくなっている
最近の傾向として、1LDK以上のやや広めの間取りは、投資用ではなく購入者本人が実際に住んでいるケースが増えています。そのため、こうした住戸はそもそも賃貸として市場に出てこないことも多くなっています。
一方で、単身者向けのワンルーム・1Kタイプは投資用として供給された住戸が多く、賃貸として安定して出てきます。プレサンスの賃貸で物件数を確保しやすいのは単身向け、広めの間取りは出会えたらラッキー、というのが実際の感覚です。ファミリー向けの「プレサンス ロジェ」シリーズなども存在しますが、賃貸での流通量は単身向けより少なめです。
まとめ
- 名古屋のプレサンスの賃貸は、立地・費用のバランスが良く、条件の良い物件が多い
- 室内設備は標準的で、単身向けは一般的な賃貸とほぼ変わらない
- 2005年頃より前の1Kは、洗面台の位置や冷蔵庫置き場など間取りに注意
- プレサンスの賃貸は分譲賃貸。貸主は個人がほとんどで、入居中に所有者が変わることもある
- 私の経験上、プレサンス物件の約7割がプレサンス側の管理
- プレサンス管理物件はプレサポ安心24(月額1,320円・2026年4月値上げ)への加入が必須
- 鍵交換は29,700円~55,000円、退去時クリーニング(38,500円~)は必須、契約1年・更新料は年11,000円
- 賃料・初期費用はやや安め。敷金・礼金なしの物件も多く、人気で決まりが早い
- 1LDK以上は購入者の居住が増え賃貸に出にくい。単身向けは流通量が多い
